活用事例

学校・教育現場でこそ、プロジェクト推進のためのメソッドが活きる

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「学校で行われている業務を見渡したとき、一つひとつを個別の『プロジェクト』として捉えられると思ったんです」——そう話してくれたのは、元経営コンサルタントで、現在は教育に広く携わっている赤司展子さん。

赤司さんが校長を務める北海道・札幌新陽高等学校では、コパイロツトによるプロジェクト推進メソッドの導入支援をきっかけに、2021年3月からSuperGoodMeetingsをお使いいただいています。

学校現場で教職員のみなさんはどのようにSuperGoodMeetingsを利用し、どのような変化を感じていらっしゃるのか。赤司さんと、教員のお二人にお話をうかがいました。

学校法人札幌慈恵学園 札幌新陽高等学校(1958年設立/職員数:75名)
医療人材を育てる女子校として創設され、87年に共学化。2016年以降、民間出身の校長を迎えてさまざまな教育改革に着手し、現在は「本気で挑戦する人の母校」をスローガンに掲げ、ICT教育などに注力しています。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下で、いち早くオンライン授業への移行を実施したことでも知られています。

目次

【課題】これまで起きていたこと

  • 2016年から校内業務のデジタル化が進められており、各教員はGoogleドキュメントやスプレッドシートなどのクラウドツールを利用して業務を行っていた。
  • 2020年以降、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けてデジタルへの移行がさらに加速。一つひとつのプロジェクトが個別に進められていたため、各教員がもつ情報を集める場が必要だった。

【成果】SuperGoodMeetings導入後の変化

  • アジェンダ設定や議事録のアーカイブなど、プロジェクトごとの定例ミーティングの情報が集まる共通の場所ができた。
  • 定例ミーティングの進め方に関するノウハウを得て、一つひとつのアジェンダの目的や、議論すべきことを明確化できるようになり、向き合い方が変わった。

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▲今回インタビューに答えてくださったのは、校長の赤司展子さん(写真中央)と、教員の高石大道さん(写真左)、髙橋励起さん(写真右)。インタビューは終始、和気あいあいとした雰囲気で進み、みなさんのチームワークの良さが垣間見えました。

ビジョン策定プロジェクトから教務部会まで、大小さまざまなチームで利用

—— 現在、みなさんがどのようにSuperGoodMeetings(以下、SGMs)を使っているか教えてください。

赤司さん(以下、敬称略):基本的に先生たち全員がサービスを使えるようにしていて、各プロジェクトの定例ミーティングで自由に活用してほしいと伝えています。

現時点でいちばん人数が多いのは、2030年に向けたビジョンをつくっている17名のプロジェクトチームですね。まだ全員に浸透しているわけではありませんが、何人かの先生が積極的に使ってくれています。

髙橋さん(以下、敬称略):私は5名の教務部会でSGMsを使っています。毎週の定例会議のアジェンダづくりや議題の整理、議事録の管理などを行うようになりました。

—— SGMs導入前、新陽高校ではどのように定例会議、ミーティングを行っていましたか?

高石さん(以下、敬称略):事前に議題を立てる、議事録を残すなど、ミーティングの基本はある程度、実践していた先生たちが多いのではないかと思います。

髙橋:ただ一つひとつの業務を、「プロジェクト」と定義されたものとして明確に捉えていたわけではなかったですね。SGMsを導入した際、「アジェンダ」など一部の用語には耳慣れないものもありました。

—— SGMsを導入するにあたってハードルはありましたか?

髙橋:特に使い方には困らなかったですね。実際に触ってみて、直感的に理解できたというか。元になっている理論(Project Sprint*)をまだ知らない先生もいますが、問題なく使えています。

高石:これまでもクラウドツールはいろいろと使ってきたので、導入のハードルはそれほどありませんでした。サービスの導入支援をお願いして、使い方を一通り説明していただいたのもよかったと思います。

*Project Sprint:多様性のあるメンバーによる部門/組織横断のチームが、不確実性の高い環境・状況で、複雑なアウトプットを行うことを可能にするプロジェクト推進メソッド。

定例ミーティングの目的が明確になり、進め方もアップデートされた

—— SGMsを使うようになってから、何か変化したことがありましたら教えてください。

髙橋:定例ミーティングで話すべきことやその目的、ゴールなどをしっかり整理できるようになったことでしょうか。これまでは議題と、タスクの進捗確認などが混在していたことが多かったと思います。

高石:SGMsのアジェンダ記入欄には、「発散」「収束」「共有」という3つの目的を記載する箇所がありますよね。この分類方法を知り、ミーティングの場において自分の発言は何を目指したものなのか、意識して話すことができるようになりました。

赤司:この3つの言葉、校内の他のミーティングでもよく聞くようになりましたね。

高石:また現在、コパイロツトさんに一部のプロジェクトを支援していただいているので、そこで定例ミーティングのスムーズな進め方、ファシリテーションの仕方について学ぶことも多いです。

自分たちが立てたアジェンダを、1回のミーティングの中でどうクローズしていくのか、どのようにネクストアクションにつなげるのか——見よう見まねですが、少しずつ実践しています。

—— 赤司さんは校長として、SGMs導入による効果や手応えを何か感じていらっしゃいますか?

赤司:プロジェクトにおける、マイルストーンの視点が先生たちにインストールされたことは大きいと思っています。

先生たちの主な仕事は現場対応なので、日々イレギュラーなことの連続であり、手掛けているプロジェクトがうまく進まないことも日常茶飯事です。ただそれは学校だけが特別なのではなく、どんなプロジェクトであっても計画通りに進まないことが大前提ですよね。

だからこそ中長期的なマイルストーンを全員が意識し、日々のできごとに対処しながら未来を見据えて動けるようになることが重要だと考えています。それができれば、先生たちもさらに働きやすくなるはずですから。

生徒たちにも、プロジェクト推進の力を身に付けて欲しい

—— 今後、SGMsをどのように活用していただけそうでしょうか?

高石:現時点では、マイルストーンを意識した運用までできているとはいえないので、今後さらにProject Sprintの考え方を理解し、ミーティングの進め方を変えていきたいです。もっと、仕事の生産性を高めることができると感じています。

髙橋:今後も引き続き、定例ミーティングで活用していきたいですね。目的が不明瞭な会議やミーティングが減ることで、自分たちの業務負担を軽減することにもつながると思っています。

赤司:本校では教育プログラムの一環として、PBL(プロジェクトベースドラーニング)を取り入れています。いずれは生徒たちにも、SGMsを使ってプロジェクト推進の方法論を学んで欲しいと考えています。

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▲校内で実施されているPBLの様子。(写真提供:札幌新陽高等学校)

—— 高校生のみなさんがプロジェクト推進の力を身に付けることは、どのような意味をもつとお考えでしょうか。

赤司:今の生徒たちが大人になる頃には、おそらく私たちとは考え方も、仕事の進め方も大きく変わっているでしょう。だからこそ、正解がある問題を解くのではなく、自分たちで目的やゴールを設定し、人と協同しながらものごとを臨機応変に解決していく力を養うことに意味があると思っています。

プロジェクトの進め方に関しても、先人の知恵として基本的な理論がインプットされていれば、若い人たちはそれを踏み台にして新たな方法論を導き出してくれるのではないかと期待しています。

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